新世界

ある日の夕方。

この日は、仕事のスタートが遅く
街中にドヴォルザークが鳴り響く頃、家を出ました。

時間的に余裕があったので、
いつもは履かないプーマのミドルカットの靴をなんとなく手にとり足に。


この靴は、ジャストフィット故にかなり履きづらく時間がかかる。あと靴ひもがかなり長い。

靴ひもを一度ほどき、全体的に緩め、履き、靴ひもを引っ張り大きな蝶々結びをした。



歩きながらも、ビックバタフライが気になる。

次第にリフティングのような歩き方になる。

蝶々結びは大きく揺れる。

蝶が飛んでいるみたいだ。
と少年のようなことをしていると
ランドセルを背負った少女に話しかけられた。


「前みて歩かないと危ないよ」


ごもっとも。


そうだね、ごめんなさい。ありがとう と彼女に謝り、
この靴ひも、蝶が飛んでるように見えない?

とお得意のリフティングを見せる。

「本当だ!!」

と彼女。


見知らぬ二人が道端でボールのないリフティングをした夕方。


眉間にシワを寄せギターのことだけを考えていたあの頃では有り得ない

講師をして沢山の子供たちと触れあっていなかったら有り得ない

絵本を製作していなかったら有り得ない夕方。



時間の余裕は大切だと思いました。

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コメント: 2
  • #1

    rose (月曜日, 06 3月 2017 01:40)

    春の朧の夕暮れ、素敵な光景ですね!
    メルヘンの世界です。
    淡い色彩が見えるようです。

  • #2

    よーへー (月曜日, 06 3月 2017 02:47)

    夕方スタートの一日が相性良いみたいです\(◎o◎)/